「BtoBセールス&マーケティングサミット 冬 in Tokyo」、参加レポート第2弾です!

弊社代表の尾花も登壇しましたパネルディスカッション「BtoBマーケティングの取り組みのポイント ~お悩み相談会~」の模様をお伝えします。

パネリストは、博報堂コンサルティングのシニアマネージャー清水 慶尚 さん、そして当社2BCの代表取締役 尾花 淳の2名。司会は、ITproマーケティングの松本 敏明さんでした。

ご来場者の方々から寄せられたマーケティングに関する様々なお悩みにパネリストの2名が回答する形式にて行われました。

1つ目のお悩みは、マーケターであれば誰でも1度は経験する、『BtoBマーケティングはどこから始める?何から取り組む?』です。

これまで受託開発を中心としてきたSI企業が、既存顧客とは異なる層の企業へ自社製品を新たに開発し販売していくには?等の、具体的なお悩みがいくつか寄せられていましたが、製品が何にせよ、まず最初に取り組むべきは、販売する製品・ソリューションが、”誰”にとっての”何”として購買されるのか?を整理することである、と両パネリストから回答がありました。

その上で、販売する製品・ソリューションの、【買い手のリテラシー】×【買い手に与えるビジネスインパクト】を整理し位置付ける、ということも非常に重要です。

“購買者にとって、その製品が何であり、どういう位置付けのものになるか”次第で、買い方は大きく異なり、当然それに従い、マーケティングの方針や手法は全く異なるものになります。

具体的なマーケティング施策やシステム/ツールのリストアップやトライアルから入るのではなく、ここをしっかり考え整理し、購買者とのコミュニケーションの方針を定義することで、自ずと採用すべきマーケティング施策やそのために必要となるインフラは決定されるということですね。

2つ目のお悩みは、『マーケティングオートメーションは、具体的にどうすればうまくいくのか?』です。以下のような相談が寄せられていました。

・導入後に悩むケース - とりあえず導入してWebの閲覧履歴は見れるようになったしEメールも送っているけれど、いまいちパッとしないし活用出来ている実感がないなぁ‥。
・導入前に悩むケース - そこそこマーケティングには取り組んできたし、そろそろ新しい取り組みに手を出してみようかなぁ‥営業に質の高い見込み客を渡すためにスコアリングが有効と聞くし。でもどういう手順で進めれば良いのだろう?ツールはどうやって選定すればいいのかな?
どちらも、当社に普段からとても多く寄せられるお悩みです。

昨年から今年にかけて、マーケティングオートメーションの導入が急速に進みましたが、その分、とりあえず導入して動かしてみたけれど、宝の持ち腐れ状態‥という企業は非常に多いのではないでしょうか。

日本より普及が進んでいるアメリカにおいても、そのベネフィットを十分に享受出来ず、単なる高機能Eメール配信ツールに留まってしまっているケースが非常に多くあるのが現状です。

また、会場の皆さんのうち、既にマーケティングオートメーションツールを導入済の方はほとんどおらず、5%程度といったところでした。これにはパネリストや私も少し驚き。。もう少し多くの方が導入済であると想定していました。

さて、導入後のお悩みを抱えている企業に対してのパネリストからのアドバイスは、まずは一旦立ち止まって設計をし直すべきではありませんかというものでした。

とりあえず導入してみるか!という形で導入を進めた企業は、”導入後に走りながらチューニングを行えば良い”という考えを持っているケースは少なくないと思います。しかし、走りながらのチューニングは非常に難易度が高い。そこは勇気を持って、一度立ち止まって、再設計を行うべきであるということです。

再設計の手法としては、
・改めて、自社の製品の買われ方をきちんと考察し、顧客購買プロセス/カスタマージャーニーとして整理・策定すること
・購買プロセス/カスタマージャーニー上のどの位置にいるかを推察するためのスコアリングルールを設定すること
・マーケティングから営業へ引き継ぐ購買プロセス/カスタマージャーニー上の位置をきちんと協議し合意し、オペレーションフローを定義すること。(どういう状態なら営業が欲しいか?訪問したいか?を明確にし、どういうオペレーションで協働/連携するかを定義する)
などが挙げられていました。

3つ目の、部門間の連携は、非常に重要です。清水さんからは、導入の主幹を、見込み客をパスされる側である営業部がやってはどうかといった提案もありました。マーケティング部の独りよがりではなく、より良い部署間連携の実現が、成功のための必須条件です。

”とりあえず入れちゃいました”によるお悩みが増えている1つの要因は、マーケティングオートメーションが安価に導入出来ることです。全社を巻き込まなければならない程のコストが掛からないため、マーケティング部門のみの判断で、とりあえず導入することが出来てしまいます。

しかし、ツールは安価といえど、真の価値を発揮するよう活用するためには、部門間を跨いでのプロジェクト化や、社内外の有識者の支援、導入・活用支援コンサルティングサービス、運用代行サービス等も同時に検討する必要があります。

そして、その前提となる、基盤となるのは、購買プロセス/カスタマージャーニーです。顧客購買プロセスの策定→コミュニケーション方針の策定→マーケティングインフラ/ツールの整備→マーケティング施策の決定・実行の手順を踏むことが重要ですね。
もしかするとマーケティングオートメーションが必要ではなく、別のものへ投資するべきという結論に達する可能性も大いにあるはずです。

3つ目のお悩みは、『コンテンツマーケティングに取り組む際のポイントは何か』です。

ニーズが顕在化する前に顧客とコンタクトを取れる状態にしたい、検討を行う前から相談先としての地位を築いておきたい、すなわち、潜在ニーズを獲得したいと考える企業は非常に多いと思います。そのための手段として、コンテンツマーケティングは有効です。

このお悩みに対するアドバイスも、やはり、購買プロセス/カスタマージャーニーを理解・想定することです。

その中でも、顧客が検討を行う(購買プロセスをスタートする)きっかけ/目的は、誰における何であるか?をまず最初に突き詰めることが、コンテンツマーケティングの成功のカギです。

例えば、検討は総務部門が行うサービスであっても、その検討のきっかけは人事部門や経営企画部門で発生する事象であると想定出来たとすると、人事部門や経営企画部門向けに、問題提起や気付きを与えるための啓蒙活動を行うというわけですね。

コンテンツマーケティングの手法を採用するか?またその具体的な手法をどうするか?については、1つ目のお悩みに対するアドバイスにあった、【買い手のリテラシー】×【買い手に与えるビジネスインパクト】も非常に重要ですね。買い手のリテラシーが低い製品であれば、気付きを与えたり価値を訴求するためのコミュニケーションに注力しなければなりません。

コンテンツの種別や量、利用するチャネルも、コミュニケーションをとる相手、内容、頻度等によって適切にプランすることが大切ですね。

最後に、パネリスト両者へ、2016年のBtoBマーケティングの注目テーマは?の質問があり、清水さんは”経営者や社内担当者の意思決定のための手法と思想の変革”、尾花は”人間の感覚に加え、AIとのミックスやよりデータドリブンな手法の登場により更なるマーケティングの裾野拡大”と、来年以降のBtoBマーケティング業界を占うコメントをもち、イベントは大盛況にのうちに閉幕となりました!

以上、ご購読ありがとうございました。