先日2014年6月10日に東京六本木で開催された Salesforce1 World Tour Tokyoで、日本でもついにExactTarget Marketing Cloud の正式ローンチが発表されました。今回のイベントで、マーケティングオートメーションツールを初めて目にされた方も多かったと思います。

Salesforce1Tour Tokyoキーノート 会場のライト色がExactTargetのイメージカラーであるオレンジ色になっています!

今回のイベントでは触れられていませんでしたが、実は同社はもう1つマーケティングオートメーションツールを持っています。それが Pardot (パードット)です。同社は、ParodotをSalesCloudの一部として位置付け本国アメリカでは積極的に販売活動を展開しています。

日本での正式リリースの案内は出ていませんが、Salesforceユーザーがマーケティングオートメーションを検討する時には、選択肢として考えておいた方がよい製品です。同社は将来的にPardotをSalesforceのプラットフォームに組み込むことも予定しています。2つのシステムの違いを端的に表すと対象となるビジネス形態が異なります。ExactTargetはBtoC、PardotはBtoBです。このことが製品機能にも現れています。    

まず、ExactTargetですが、これは下のショートムービーを見ていただいてもお分かりになるかと思いますが、One to One での顧客とのコミュニケーションの実現が主眼におかれています。社内外の顧客データを一元的につなげて、カスタマージャーニーとして設計した最適なタイミングに、メール・モバイルアプリ・SMSを通じてメッセージを届ける――そんなことを実現するツールです。POSデータ、EC、ポイントカード、来店記録、車の点検記録、Webサイトでの行動など様々なデータをつなげて、それらをもとにターゲティングができるというのは非常に魅力的です。秀逸なユーザーインターフェイスを持つ単独のツールでこれらが実現できることはマーケターの仕事を次のレイヤーにひきあげることを支援すると思います。しかし、(本ツールが対象としている層を踏まえれば当然のことですが)多くのBtoB企業におけるマーケティング活動には機能が最適だとは言えないでしょう。

一方のPardot。こちらは、営業活動の効率を向上することを念頭にしたマーケティングツールとなっています。ExactTargetに無い機能ということで筆頭にあげるとするならば、リードスコアリングでしょう。ご存知の通り、BtoBにおける購買工程は一般的に長いので、マーケティング活動はその工程を地道に推し進めていくことになりますが、スコアリングは、その購買プロセスのどこに顧客が位置しているかを推察する機能になります。これに基いて、内容が最適化されたEメールを送信する、インサイドセールスが電話をする、営業が対面で提案をするなどのコミュニケーション手段を使い分けていくのです。

ここでもう1つの特徴が出てきます。それが、SFAとのシームレスな連携です。Salesforceでいえば、SalesCloudになりますが、Pardot側での顧客へのアプローチ状況、それに対するレスポンス、評価されたスコアは、当然、後工程を担う営業が使っているSFA側でも確認ができます。そして、商談化され成約した結果はPardot側からも参照できるので、マーケティング活動の評価を営業活動のその先の結果をベースに成果として測る機能を有しています。

ExactTargetとPardotの違いを他に上げるならば、ツールを通じた活動の対象数と利用料があります。システムの中に取り込んで、その活動の対象とする顧客の数について、両ツールともに制限があるわけではありません。が、現実的に効果があがる数ということになるとおおよそ次の数値が目安になるのではないでしょうか。

ExactTarget Marketing Cloud  100,000〜1,000,000
Pardot  5,000〜50,000程度

利用料については、上記の保有する顧客数との関係もあるので概算のイメージとなりますが、年額でExactTargetが1千万円、Pardotが2〜3百万円と4〜5倍の開きがあります。

今の時代、マーケティングにテクノロジーを活用することは必須となります。その際、統合パッケージであるマーケティングオートメーションの導入は有望な選択肢となりますが、自社のビジネスに適合したポリシーを持っている、自社のビジネスで活用したい部分にフォーカスしているツールを選択することが非常に大切になります。Salesforceのこの2つのツールに限らず様々登場している各ツールは、機能で比較するよりも、見ている方向性に着目して選択することをおすすめします。